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役が決まって「『どっひぇぇぇ?!』と驚いてしまいました」 自然体声優・土田玲央の挑戦

TVアニメ「池袋ウエストゲートパーク」インタビュー#3――キョウイチ役・土田玲央

TVアニメ「池袋ウエストゲートパーク」メインキャストインタビュー。最後に登場するのは池袋でGボーイズに対抗する組織レッドエンジェルスのリーダーとしてマコトとタカシの前に現れるキョウイチ役の土田玲央さん。

 キョウイチにも通じる独特のセンスと空気感を持った土田さんの素顔とは。(全3回の3回目。#1、#2を読む)

最高のクリスマスプレゼント

――公式HPのキャスト決定コメントで、キョウイチ役に決定されたとき「どっひぇええ?!」とリアクションしたとありますが……。

 確か去年のクリスマスにマネージャーさんから「受かったよ」って言われたんです。そのときに「どっひぇぇぇ?!」と驚いてしまいました。最高のクリスマスプレゼントでしたね。

――北海道ご出身と伺いましたが、声優のお仕事がはじまってから東京に来られたのでしょうか。

 そうですね、18歳のときに専門学校で声優やお芝居について学ぶために上京してきました。それまで東京のことは何も知らなくて、唯一知っていることといえば姉の持っていた少女漫画で渋谷のギャルと池袋のギャルが戦っているっていう物語があって(笑)。

――「池袋ウエストゲートパーク」っぽいですね(笑)。

 バトルというほどは戦ったりはしないのですが。そのため、池袋は渋谷に並ぶギャルの街だと思っていたのですが、いざ来てみたら、オタクの方々が多く集まる街という印象に変わりました。

――キョウイチは実は原作では1巻の最後のエピソードにしか登場しない人物で、アニメではオリジナルな部分が多いキャラです。

 キングのタカシと対になる、もうひとりのカリスマとして独特の空気感を出していけたらと思っています。

キョウイチは初めて演じるタイプのキャラクター

――「氷の王様」であるタカシに対する逆のカリスマとして、キョウイチにはどのようなイメージを持っていますか。

 初回の収録のときにディレクションいただいたのが「すごくふわふわしていて、触れないような感じ、つかみどころのない人という感じでやってほしい」というものでした。

――それは難しいディレクションですね。

 そうですね。難しいです。

――「池袋ウエストゲートパーク」がこれだけ長くファンに愛されている理由は何だと思いますか。

 第一に石田先生の書くお話が面白いという点ですね。そしてキャラクターが魅力的だからこそ、シリーズとして長く読者に受け入れられているように感じています。

――とくに好きなキャラクターとか、自分に近いと思ったキャラはいますか。

 やっぱりキョウイチが好きです。自分に近いのは、池袋を歩いているモブですね(笑)。

(キョウイチ――つい最近池袋に現れた、東口を根城にするカラーギャングの新勢力、『レッドエンジェルス』のヘッド。タカシ同様その圧倒的なカリスマ性と見たものを魅了するダンスでメンバーを増やしている。『Gボーイズ』とは抗争を避けているが、常に緊張をはらんでいる。)

――今まで演じてきた役と比較してキョウイチの特徴はありますか。

 オーディションで受かった役だったり、いただいた役だったり、今まで様々な役を演じてきましたが、キョウイチのようなクールで声のトーンが低めのキャラクターを演じるのは初めての経験です、そのため、新鮮であると同時に緊張もしています。

ステイホーム期間の本格自炊生活

――キョウイチといえばダンスが特技ですが、土田さんはダンスや楽器はされますか。

 楽器はできませんが、歌やダンスはお仕事でさせていただいてます。

――お仕事以前はそういったことに縁があったりしたんですか?

 なかったですね。お仕事をしながら学んでいる感じです。

――コロナの影響で収録が延期になっていたあいだ、どのように過ごされましたか?

 主に自炊をしていました。

――それまでされてなかったんですか?

 今までも自炊はしていたのですが、仕事が忙しくなるにつれて時間が作れなくなっていきました。でも、コロナの影響で外食をしにくくなったので、また自炊をはじめてみました。

――どういった料理を作られていたんですか?

 カレー、ステーキ、煮魚、ムニエル、唐揚げ、甘酢あんかけ、チーズインチーズオンハンバーグなどなど。

――レシピを見ながら?

 とくに何も見ずに感覚です。

――なんだかセンス良さそうで、キョウイチっぽいですね。

 そうかもしれませんね(笑)。

「今日は『忘却の空』を聞いてきました」

――レッドエンジェルスのリーダーとしてキョウイチはどのようにGボーイズを見ていると思いますか。

 実は彼らのことを認めているんじゃないかと思います。ただ、レッドエンジェルスもGボーイズも仲間を傷つけられたらお互い黙っていないので、組織として譲れないところのある、少し張り詰めた空気があるのではないでしょうか。

――キョウイチのダンスやマコトのクラシックなど、音楽も特徴的な作品だと思います。土田さんがここぞというときに聞く音楽はありますか。

 時々で流行っているものですかね。そのときの気分にもよりますし、たまたま見つけた曲がそのときの気分に合っていたりすることは時々ありますね。

――最近のテーマ曲は?

 今日は『忘却の空』(SADS、ドラマ版主題歌)を聞いてきました(笑)。

――最後にメッセージをお願いします。

 テレビアニメ「池袋ウエストゲートパーク」は原作の空気感を崩さずに、格好良く、面白い作品になっていますので、ぜひ楽しみにしてください。

撮影/志水隆

TVアニメ「池袋ウエストゲートパーク」(10月6日放送開始)

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